【ニューヨーク=白川義和】米紙ニューヨーク・タイムズは15日、米政府高官らの話として、日本、ドイツなど4か国グループが目指す国連安全保障理事会の常任理事国入りについて、米国が4か国に対し、「拒否権保持を求めないことで合意しなければ、米国は支持しない」との立場を伝えたと報じた。
4か国は安保理拡大の枠組み決議案草案で、「新常任理事国は現常任理事国と同じ権利と責任を持つべきだ」として、拒否権の原則保持を打ち出しており、今後難しい対応を迫られそうだ。
同紙によると、米政府当局者は、「安保理の機能が麻痺する恐れがある」として、米国は新常任理事国に拒否権を与えることに反対だと述べた。ドイツの駐米大使は、米国の立場は聞いているとしたうえで、「ドイツは(現常任理事国と)同等の地位を持ちたいと思っているし、それが望ましい。しかし、別のしかるべき地位があるならもちろん検討する」と、譲歩もあり得ることを示唆した。
4か国のなかで日本とドイツは拒否権保持に柔軟な立場だが、インドは「同等の権利」を強く主張しており、足並みは必ずしもそろっていない。
◆外務省幹部「以前からわかっていた」◆
国連安全保障理事会の新常任理事国への拒否権付与に米国が反対する考えを示したと伝えられたことについて、外務省幹部は15日、「拒否権に対する米国の考えは以前から分かっていた」と述べた。
その上で、「インドが拒否権保持を強く主張しており、ドイツ、ブラジルともよく協議していきたい。米国の理解を得られるようにしていくことが大事だ」と指摘した。
(2005/5/15/21:54 読売新聞 無断転載禁止)