【カイロ=柳沢亨之】イラク西部アンバル県ヒート近郊で英警備会社勤務の斎藤昭彦さん(44)を拘束したとする武装組織「アンサール・スンナ軍」を名乗る組織は15日、日本人らの乗った車列を攻撃した際の様子とするビデオ映像をウェブサイト上に流した。
斎藤さんの姿は確認できないが、同組織の主張が事実なら、事件に関する映像を初めて公表したことになる。
映像は約6分の長さ。冒頭に「(ヒート近郊の米軍)アルアサド基地の十字軍と契約した外国人4人への神の判決を執行した際のビデオ」、「この作戦で重傷を負った日本人を拘束した」などとする字幕があった。
襲撃現場とされる映像で武装勢力は、車3台前後が炎上する路上に、血まみれの数人を並べ、「アッラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫びながらとどめを刺すように激しく発砲。その際に、「ジャパニーズ(日本人)」と英語で叫んでいるように聞き取れる何者かの声も収録されている。車列の周辺には計10人前後の遺体も映ったが、いずれもうつぶせなどになっており、顔は不鮮明。
斎藤さんに関しては、氏名に言及する場面もない。
アンサール・スンナ軍は、米軍下請け業者らの拘束、殺害事件などを重ねてきたイラク最大の武装組織の一つ。人質を銃殺する残虐な場面などをビデオ映像に収めては、ウェブサイト上に流してきた。
同軍は9日の犯行声明で、斎藤さんの映像を近く公開すると予告していた。
(2005/5/15/21:59 読売新聞 無断転載禁止)